結局、2つ目を取れないまま、千駄ヶ谷のY病院に向かった。検便は検査が終わるまで待ってくれることになった。

受付を済ませ、待合室を見回すと、O病院で挨拶した方が、こちらに気づいて寄ってきてくれた。越冬経験者のYさん。そしてもう一人は医師のSさん。初めて会う候補者に感激するのも束の間、各々呼び出されバラバラに。

内科検診では問診と打診のあと、緊張の直腸検査。肛門に指を入れられ「ここ痛くないですか?」次に器具を入れられ「覗きますよ…はいお終いです」意外に早く終わってホッとしていると「帰ってきてからもう一度ですからね」「えっ?」「帰ってきてからもう一度です」「帰ってきてから?」「そう南極から帰ってきてから」マジか…

次は眼科。視力、色覚、眼底など。薬で瞳孔を開かされ、暗闇で眩しい光を浴びせられる。見えない光の向こうからは冷静沈着な女性の声がする。なんだか怖い。でもそれは気のせい。やさしい女医さんだった。年齢的に数年のうちには精密検査でもするように言われたが、現状では問題はないとのこと。

胃カメラはいつも気が滅入る。麻酔はゼリーじゃなくてスプレータイプ。胃の動きを抑えるための筋肉注射もされた。いつもの健診と勝手が違う。そして胃カメラ挿入。左手で操作するはずのボタンを、右手に持つカメラをいちいち離して操作していて、そのたびに喉を支点に口の中と外でカメラが暴れるので、気持ち悪くなった。頼むからカメラを手放さないでくれ。

レントゲン、採血が済み、内科と眼科終了・・・じゃない。便が出てない。受付で「郵送でお願いしますね」と封筒を渡された。羽田を発つ前に投函したいと思いつつY病院を出た。瞳孔が開いていて外は眩しかった。

そして午後の部へ・・・。