朝9時前に国立極地研究所に到着。大型バス2台に分乗し、9:30出発。でも半分以下の乗車率。まだ他の候補者とは話をすることなくバスの中は静か。道中、南極観測の黎明期を紹介するビデオを2本見る。暇なので、資料に同封されていたロープで結び方の練習をしていたら、気持ち悪くなってしまい、そのまま眠ってしまった。

諏訪湖SAで昼食。天気もよくバスでうたたね。午後に乗鞍高原に到着。宿は貸し切り。南極観測の冬期訓練はずっと乗鞍。当時の宿の主人が村長で村を上げて南極観測を誘致した歴史があるという。宿には、帰国中の55次越冬隊・56次夏隊および、現在越冬中の56次越冬隊から、57次候補者へのメッセージが飾ってあった。否が応でも興奮する。

55次越冬隊・56次夏隊からのメッセージ
55次越冬隊・56次夏隊からのメッセージ
56次越冬隊からのメッセージ
56次越冬隊からのメッセージ

これから寝食を共にする班が編成され、1週間同室となった。初めは緊張感が漂うものの、同じ目標を持つもの同士なので,自然と意思疎通を図り始める。班長は先日の身体検査で会ったYさん。 班で唯一の南極経験者で、宙空モニタリング担当。通信担当のWさん、越冬庶務のYFさん、一般研究宙空のTさんという班構成。

1日目のスケジュールは、

  • 開会・オリエンテーション
  • 講話「日本の南極観測」(副所長)
  • 講義「第57次南極地域観測隊について」(隊長・副隊長)
  • 講義「ルート工作について」
  • 極地研採用者に対する説明

オリエンテーションでは、副所長、隊長、副隊長の挨拶、参加者自己紹介と進む。そして、副所長の講話、隊長・副隊長の講義。

南極の歴史、南極条約、南極観測の意義、安全意識など、それぞれの視点から同じことを何度も聞く。初めてなので知らないことがたくさんある。何度も聞いて少 しづつ身につく感じがする。でも、これからは自分でもいろいろ調べて身につけていかないとならない。なにはともあれ安全第一。専門技術については当然とし て、「当事者意識」これを一番洗練する必要がある。「南極はいつでも死ねる場所」と聞かされた。南極と北海道を比較するのも何だけれど、私の住む北海道も 「いつでも死ねる場所」だ。例えば、高速道路が整備されて快適に移動できるようになっている。でも、事故が起これば外は標高600mの山の中で吹雪の中 だったりする。防寒着や食料がなかったらすぐ死ねる。寒いからとエンジンをつけっぱなしにしたら一酸化炭素中毒で死ぬ可能性も高い。そういう意味では南極 だろうが北海道だろうが、自然の中に出ることについての根本的な考え方は同じだと思う。とはいうものの、極域は未知の世界なので油断はならない。

夕食後、翌日のルート工作についての講義、部屋に帰って内容を再確認、持ち物分担。雪氷調査屋なので主導的にする必要があるかなと思う間もなく、皆、積極的に仕事の分担を決めていく。素晴らしい。明日からが楽しみ。

明日からの準備(貸与品分配)
明日からの準備(貸与品分配)