南極では,限られた人数でたくさんのミッションを遂行しなければならない.だから,関連ある仕事についても,訓練を受けるのだ.

そんなわけで,今日はエアロゾルゾンデ(OPC)の訓練.

冬季極成層圏に発達する極成層圏雲(PSC)は,オゾン破壊に主要な役割を果たしていると考えられており,PSCの生成・発達過程を解明するために,空に放ち直接観測するというわけだ.

OPCは,エアロゾルの粒径,個数濃度を計測する機器である.光学チャンバー内に取り込んだサンプリング空気に含まれるエアロゾル粒子に,半導体レーザー (780nm)を照射し,フォトダイオードにより検出した散乱光強度を測定している.前出のライダーと違い,こちらは前方散乱方式だ.気象観測でも使うラジオゾンデとつなげて,エアロゾルのデータと気象データが,無線機によって地上に送られてくる.

役割を終えたOPCとラジオゾンデは,パラシュートによって,ゆっくりと落下し,ほとんどの場合,回収することはできない.だから,失敗は許されない.

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OPC.中央のチューブから大気を取り込む.
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OPC.中央のチューブから大気を取り込む.