将来,新しいガス分析が必要になったときのために,極地研では1995年から大気を採取し続けている.

ふた月に一度の作業.他の大気採取はほぼ大気圧で採取する.こちらは10リッターのシリンダー(ボンベ)に.15MPa(メガパスカル)という圧力で大気を採取する.ふつうに生活しているときに,身体にかかっている空気の圧力(気圧)は0.1MPa(1気圧)なので,10リッターの袋詰空気を150袋詰め込むと思えば良い.

そのため,作業時間はかかるし,電力も負担がかかる.

作用時間が長いということは,気象条件との勝負ということである.一度目は,終了間際になって風向が変わり,基地の影響を受けた空気を取り込んでしまったため,作業失敗となった.準備には1日以上かかるので,やり直しにも時間がかかる.そのときに,良い気象条件になっている保証はない.

また,使用電力量が大きいので,設営隊員に電力監視を依頼する必要がある.停電という最悪の事態を回避しないとならないからだ.

ときどき,外に出て風と空を眺める.寒くなってきたなぁと思う.良い風が吹き続け無事に終了.

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大気の採取は外の様子も伺いながら.