昭和基地からほぼ東にあるS16という拠点には,雪上車やカブースなどがデポ(残置)してある.放っておくといつしか雪に埋まってしまうので,時期をみて掘り出しをしないとならない.これまでにも,雪上車を何台も掘り出してきた.今回,雪尺観測と合同オペレーションとして,ドーム夏宿橇(そり)の掘り出しをおこなった.

ドーム夏宿橇とは,かつてドームふじ基地建設時に使われた宿泊施設を乗せた橇のことで,S16での作業時に寝泊まりするのに使われている.9月に来たときもかなり埋まっていた印象だが,もうほとんど埋まっていた.

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作業2日目開始時のドーム夏宿橇

できませんでしたと言って帰れない.とにかく掘るしかなく,雪上車とミニバックホーとスコップで掘り進む.建物の全容が見えたと思いきや,その下に橇が1mほど埋まっている.

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SM651でドーム夏宿橇の側面の雪を押していく
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ミニバックホーで硬い雪を掘っていく
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最後は人力で

ある程度でたところで牽引するが,3度引き出せない.その度に掘る.結局は,ドーム夏宿橇の周辺の雪をほとんど無くさないと橇は引き出せず.4度目の牽引で成功.みんなヘトヘトだが,達成感でいっぱいだった.

ドーム夏宿橇掘り出し from Hayato Arakawa on Vimeo.

喜びも束の間,夜の定時交信でS17にある燃料橇(燃料ドラム缶の搭載された橇)の掘り出し作業が追加される.一瞬,時が止まった.